最近では成犬をあらたにお迎えするご家庭も増えています。仮にトイレのしつけができていない成犬をお迎えしてしまった場合、どうしたらいいか分からなくなってしまいますよね。

子犬のころから育てているご家庭でも、成犬になっていまだに粗相をしてしまうなど、トイレのしつけについて悩まれている方も多いのではないでしょうか？また引越し後に環境が変わり、トイレがうまくできなくなってしまう子もよくいます。

「トイレトレーニングは子犬の時期しか効果がないのでは？」「成犬になってからトイレトレーニングを始めても今さら遅いのでは？」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。成犬からでもトイレトレーニングで、問題なくトイレを成功させることが可能です。

今回の記事では、成犬のトイレトレーニングの方法についてお伝えします。
子犬の場合のトイレトレーニングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

→ 「子犬にトイレトレーニングをしたい！」
→ 「愛犬が散歩中にしかトイレをしてくれない理由とは？どうやってトイレのしつけをするべき？」

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子犬・成犬それぞれのトレーニングの違い

今回の記事は、主に生後12ヶ月以降の「成犬」を飼われている方を対象としています。また、一度トイレトレーニングに失敗し、悪い習慣がついている犬を飼われている方を対象にしています。

通常、子犬と成犬は月齢で区別をします。犬種にもよりますが、大きくは月齢12ヶ月までを子犬、それ以降を成犬と呼んでいます。

子犬の場合は生後何週目からトレーニングを始めたらいいかなど、成犬のトレーニングと少し違いがあります。子犬の場合のトイレトレーニングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。必要に応じてご確認ください。

また、一度トイレトレーニングに失敗し、悪い習慣がついてしまった場合にも、適切なトレーニングが必要です。この記事ではそのような方でも、正しくトレーニングができるようなコツを紹介しています。

成犬のトイレトレーニング（準備編）

まずはトレーニング開始前に準備を整えましょう。

愛犬がトイレをする環境を整える

ハウス、クレート、サークルなどに愛犬のトイレエリアを作ってあげます。なるべく寝床や食事の場所から離れたスペースに、トイレシーツを敷くようにしましょう。

必要に応じてトレーニンググッズを準備する

うまくトイレができた時に褒めてあげるだけでも、十分効果があります。
トリーツと呼ばれる小さなおやつを使って、褒める効果を増大させることも可能です。トイレ以外にも様々なトレーニングをしたいと思っている場合、トリーツを準備しておくことがおすすめです。

愛犬のトイレのタイミングを把握する

愛犬がいつ、どのタイミングでトイレをしているのか把握をしましょう。

愛犬がトイレをするタイミングがトイレトレーニングのチャンスになります。しっかりしつけができるよう、愛犬のトイレタイミングを把握しましょう。

成犬のトイレトレーニング（実践編）

ここから具体的なトレーニングに入っていきます。

トイレのサインが出たら、愛犬をトイレまで誘導する

トイレのタイミングがきたら、愛犬をトイレシーツまで連れて行きましょう。よくある犬のトイレのサインは、床のにおいを嗅ぐ、同じ場所でソワソワ、ウロウロしたり、寝ていたのに急に立ち上がったりと、落ち着きのない行動を見せるようになります。

トイレが成功したらたくさん褒める

トイレが成功したら愛犬を褒めてあげましょう。
犬には「自分のとった行動で嬉しいことが起こると、その行動をとる頻度が増える」という習性があります。「この場所でトイレをすると褒めてもらえる」と学習してもらいましょう。褒めるときにおやつ（トリーツ）を与えるのも効果的です。

失敗例やNGなトレーニング方法

叱るのはNG

トイレシーツ以外の場所でトイレをしてしまっても叱るのはNG。犬としては、その場所でトイレをすることが悪いとは思っていません。叱られると「トイレをすること自体が悪いことなんだ」と勘違いし、無理にトイレを我慢したり、隠れてトイレをしたりしてしまいます。

また、怒り方によっては「飼い主が自分に注意を向けてくれた、嬉しい」と考えてしまい、飼い主の気を引こうとするたび粗相をする習性がついてしまう可能性があります。

トイレトレーニング中はトイレの場所を変えないように

トイレトレーニング中にトイレの場所を変えてしまうと、犬が混乱してしまうことがあります。トレーニングが完了するまでは、できる限り同じ場所にトイレを設置しましょう。

トイレトレーニング成功のコツ

トイレの近くに布製のカーペットを置かない

犬は足の裏の感覚でトイレを覚えることがあります。

そのためトイレシートと踏んだときの感覚が似ている布のカーペットなどは、トレーニングが完了するまで近くに置かないようにしましょう。
トレーニング完了後も、犬がカーペットとトイレシートを間違えている可能性がある場合は、カーペットの種類を変えたり、カーペットの場所を変えたりしてみましょう。

また、カーペットの上にシートを敷いてトイレをする習慣があると、カーペットとシートの感覚の違いが分からず、シートを敷いていないカーペット上に粗相をしてしまうことがあります。粗相が直らない場合は、その原因を考えることで解決策が見えてきます。

粗相をしたら、ささっと片付ける

犬が粗相をした場合は、静かにささっと片付けましょう。犬に声をかけたり目を合わせてしまうと、愛犬が「反応してもらった！嬉しいことが起こった！」と勘違いし、粗相がエスカレートしてしまうこともあります。

また、一度トイレをした場所を犬は覚えてしまいます。そのため、トイレシート以外の場所に愛犬がトイレをしてしまったら、掃除と消臭をしっかりおこないましょう。この時、絶対にリアクションをとってはいけません。愛犬に声をかけたり、目を合わせたりせず、淡々と片づけるようにします。

諦めずに継続的にトレーニングする

飼い主さんとしては早くトイレトレーニングを完了させて、早く難しいトレーニングに進んでいきたいと思われているかもしれません。しかし成犬になってからのトレーニングは、子犬からのトレーニングに比べ難しいと言われています。他の子や、子犬の時よりもトレーニングが進まないと感じてしまうこともありますが、諦めずにトレーニングを進めましょう。

トイレがうまくできる時とできない時がある場合、トレーニングが完了していないと言えます。
焦ってしまうと、うまくできなかった頃に逆戻りなんてことも起こりえます。一度できなくなっても、継続的に見守り、トレーニングの完了を目指しましょう。

上手くいかないときはドッグトレーナーに相談する

ドッグトレーナーはしつけのプロです。トイレトレーニングがうまくいかなかった時には、是非ドッグトレーナーさんに相談してみましょう。

自分のやり方が良くない場合や、愛犬に合ったもっと効果的な方法を教えてくれるかもしれません。
特にオンラインのしつけ教室は、犬が実際に粗相をしてしまう自宅の環境をトレーナーさんに見せて相談ができるので、効果が高いと言えます。

オンラインのトレーニングはこちらから予約できますので、気になるトレーナーがいないかチェックしてみましょう。

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まとめ

正しい手順を踏めば、成犬からでもトイレトレーニングは遅くありません。ただし、子犬の時期と比べ、成犬はトイレの回数が少なく、トイレトレーニングは時間がかかります。失敗しても焦らず、怒らず、根気よく取り組んでいきましょう。
なかなかしつけがうまくいかないときは、ドッグトレーナーさんなどに相談してみてくださいね。