日本では犬の性質や使役ごとに、犬種が10グループに分けられています。それぞれのグループにどんな犬種がいるのでしょうか。

各グループの特性や、代表的な犬種をご紹介します。

①牧羊犬・牧畜犬

羊や牛などの家畜を監視し、誘導・保護することが仕事だった犬種。優れた知性と体力を持ち、判断力が高いのが特徴です。

主な犬種：シェットランド・シープドッグ、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ボーダー・コリー、ジャーマン・シェパードなど

②使役犬

番犬、警護、作業などの仕事をするための犬。番犬向きで警戒心が強く、力強く体力がある犬が多いのが特徴です。

主な犬種：ドーベルマン、ボクサー、ブルドッグ、グレートピレニーズ、グレートデーンなど

③テリア

穴の中に住むキツネなどの小動物を狩るための猟犬。体格は小さいが、好奇心旺盛でとてもパワフルです。

主な犬種：ヨークシャーテリア、ジャックラッセルテリア、スコティッシュテリアなど

④ダックスフンド

地面の穴に住むアナグマやウサギを狩るための猟犬。胴長短足、フレンドリー、頑固さや粘り強さがあることも特徴です。

主な犬種：ダックスフンド

⑤原始的な犬・スピッツ

スピッツとはドイツ語で「尖った」であり、オオカミにより近い犬種。警戒心が強く独立心が強いことが特徴です。

主な犬種：秋田犬、柴犬、シベリアンハスキー、ポメラニアン、
日本スピッツ、サモエドなど

⑥嗅覚ハウンド

優れた嗅覚で獲物を追い、大きなほえ声でハンターに教える猟犬。クンクン匂いを嗅ぎ、よく吠えるのが特徴です。

主な犬種：ビーグル、ダルメシアン、バセットハウンドなど

⑦ポインター・セター

片足を上げ(ポイント)伏せ(セット)することで獲物(鳥)の存在を静かに知らせる猟犬。非常に賢く、協調性が高いのが特徴です。

主な犬種：ワイマラナー、アイリッシュセター、イングリッシュポインターなど

⑧ ７グループ以外の鳥猟犬

7Gのポインター・セター以外の鳥猟犬。獲物の回収や獲物が隠れているところから追い出す役割を担っていました。獲物を直接狩らず、人間の指示を待って作業をする犬種。人間のことが大好きで、穏やかで忍耐強さが特徴です。

主な犬種：ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー、イングリッシュコッカースパニエルなど

⑨愛玩犬

コンパニオン・ドッグ、トイ・ドッグと呼ばれる犬種。人間の良きパートナーとして愛玩目的で人と暮らしてきました。体が小さく可愛い犬種が多く、愛情深く接する性格の犬が多いです。中にはプライドが高い、警戒心が強いなども特徴もあります。

主な犬種：チワワ、トイプードル、パグ、シーズー、キャバリア、パピヨンなど

⑩視覚ハウンド

サイトハウンドとも呼ばれ、優れた視覚と走力で獲物を追跡し、自ら獲物を捕獲する猟犬です。足がとても速く、非常に広い視野を持っているのが特徴。独立心が高い傾向もあります。

主な犬種：イタリアングレーハウンド、ボルゾイ、アフガンハウンド、ウィペット、サルーキなど

しつけをするときのポイント

犬の性格は犬それぞれ

犬種グループごとのルーツや特徴を知ることで、犬種ごとの傾向が分かります。ただし、犬種グループによって多少の性格の違いはあれど、犬の性格は犬それぞれ。

犬も人間と同じで、1頭1頭成長スピードも違えば性格も異なります。社交的な性格の子もいれば内向的な性格の子もいます。

しつけは環境にも左右される

犬の性格に加え、飼われている環境など、様々な要因が犬の行動に影響を与えています。犬それぞれの性格や特徴、ご自身のご家庭の環境を理解して、その子にあったコミュニケーションをとってあげましょう。

まとめ

それぞれの犬種グループのルーツや、性質を知ると、しつけトレーニングに役立ちます。ただし、繰り返しになりますが、犬の性格は犬それぞれ。愛犬に合ったしつけをしてあげましょう。

トレーニングの進め方が分からないときは、犬のしつけのプロであるドッグトレーナーに相談するのもおすすめです。
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