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【トレーナー監修】犬のワクチン・予防接種は必要なの?種類や接種時期について知ろう!
愛犬をお迎えしたら、必ずワクチン・予防接種が必要です。ワクチン注射をすることは犬にとってとても重要で、注射をすることでさまざまな病気のリスクを低減できます。
今回の記事では、ワクチン・予防接種を犬に受けさせる理由、種類、接種の適切な時期について紹介します。
ワクチン・予防接種が必要な理由
感染症から身を守るため
細菌やウイルスなどに抵抗力をつけ、感染症の予防と、感染症にかかってしまった場合の症状を軽減させることが目的です。また、愛犬から他の犬、愛犬から人間への感染を予防するためにも、ワクチンを接種します。
法律で義務付けられているため
狂犬病ワクチンは法律で年1回、予防接種を受ける義務があります。
ワクチン・予防接種の種類
犬が接種するワクチンはいくつか種類がありますが、ここでは接種が毎年義務付けられている「狂犬病ワクチン」と、飼い主の判断で接種をさせる「混合ワクチン(コアワクチン)(ノンコアワクチン)」について説明します。
狂犬病ワクチン
狂犬病は全ての哺乳類が感染する病気です。発症してからの致死率は100%と言われており、非常に危険な病気です。狂犬病のワクチンはそれを予防するためのワクチンです。
日本では1950年代以降で、犬への感染は確認されていません。しかしいつ病気が日本に持ち込まれるか分からないため、継続的な接種が義務化されています。
混合ワクチン
混合ワクチンとは、接種することでコアワクチンとノンコアワクチンが対象としているいくつかの病気を予防することができるワクチンです。
コアワクチン
コアワクチンとは、 人の健康にも被害が出る可能性のある致死率の高いウイルスから犬を守るためのワクチンです。全ての犬に接種するように勧告されています。
特に日本では年1回接種することが一般的で、少なくとも3年に1回の接種が推奨されています。
ノンコアワクチン
コアワクチンほどではないものの、犬を重大な病気から守るためのワクチンです。犬パラインフルエンザウイルス感染症や犬コロナウイルス感染症を予防することが一般的です。
コアワクチンとノンコアワクチンの一部が混ざっている、混合ワクチンを接種するのが一般的です。
ワクチン・予防接種のスケジュール
ここからは ワクチン・予防接種のスケジュールについて説明します。このスケジュールはあくまで目安です。犬のお迎え時期や、犬の体調をよく見て、実際の接種スケジュールを決めてください。
まずは混合ワクチンの接種スケジュールからお伝えします。
1回目の目安:生後8週
ペットショップやブリーダーからお迎えした子犬は接種済みのケースが多いです。犬のお迎え時にそれに関する証明書や説明を受けた際には、その内容を獣医師さんに持って行きましょう。
また、1回目の接種が終わっているかはお迎えの時にペットショップやブリーダーで必ず確認しましょう。
2回目の目安:生後12週
1回目の接種後3~4週間間隔をあけます。
前回のワクチンを接種した際に、次回の接種予定の予約を取ることがほとんどです。動物病院のスケジュールに従いましょう。
3回目の目安:生後16週
2回目の接種後3~4週間間隔をあけます。
犬に関する施設(ドッグラン、ペットホテルなど)では、3種類以上の混合ワクチンの接種証明書の提示が必要になることがあります。証明書はワクチン接種を受けた動物病院で発行します。
※上記は目安です。必ず時期や回数は獣医師さんと相談しましょう
狂犬病ワクチンの接種スケジュールは?
3回目の混合ワクチン接種後、1か月ほどで狂犬病ワクチンを接種します。
動物病院により差はありますが、費用は3,000~4,000円ほど。狂犬病予防の登録も同じく行いますので、動物病院で手続きをしましょう。
以降、狂犬病ワクチンは年に1回ワクチン接種が義務です。獣医師さんと相談してスケジュールを決めましょう。多くの場合、 保健所からはがきなどが届きます。それを目安に接種を受けるのもいいでしょう。
ワクチン・予防接種の注意点
ワクチン接種前後は、愛犬の体調に気を配る
愛犬の体調がよく、元気な状態であるか確認しましょう。接種前の体調が悪そうなら、ワクチン接種日を後日に変更したほうがよいでしょう。特にお迎えしてすぐの場合や、子犬の場合は体調が変化しやすいため注意が必要です。気になる部分があれば 事前に獣医師さんに連絡し、予防接種可能かどうか確認しましょう。
また、接種後に体調が悪そうな場合も獣医師さんに相談しましょう。ワクチンには副反応のリスクがあります。ワクチン接種をしてから数時間程度は愛犬と一緒に過ごし、大きな体調変化がないか見守りましょう。
お迎え後1週間はワクチン接種を避けるのがベター
お迎え直後の愛犬は、環境が変化したことでストレスを受けているかもしれません
お迎え後、一週間ほどはおうちで様子をみましょう。環境に慣れてから病院でワクチン接種をしましょう。
お散歩は3回目の混合ワクチン後
獣医師さんから散歩の許可がでるのは3回目の混合ワクチン接種後、3週間ほどです。それまでは散歩やドッグランに行くなど、不特定多数の犬との接触は避けましょう。
ワクチン・予防接種と犬の社会化
犬の月齢16週までの期間は「社会化期」と呼ばれ、犬の成長にとても大事な時期と言われています。
これ以降の時期には、好奇心よりも警戒心が高くなり、新しいことや音などの刺激に過剰に反応してしまうようになります。混合ワクチン接種後、散歩のOK が出たら他の犬と関わりを始め、社会化を進めていきましょう。
ただし、それまでの間に「社会化期」として進められることに取り組んでおくことが重要です。
混合ワクチンが完了するまでは、家の中でサークルやクレートに入ることや、知らない人・犬と関わることなどを習得する必要があります。
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お散歩に出られない期間のトレーニング
自宅でできるトレーニングを進めましょう。アイコンタクトがとれるようにする、トイレトレーニングを進めるなどなど、たくさん愛犬とコミュニケーションをとってみてくださいね。
子犬のトレーニングの順番などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 【子犬をお迎えしたら】しつけの順番は?何から始めたらいい?
まとめ
ワクチン接種のうち、狂犬病ワクチンの接種は年1回法律で義務付けられています。また、混合ワクチンは感染予防を目的としています。こちらも接種を忘れないようにしましょう。
また、お散歩は3回目の混合ワクチン後にできるようになります。お散歩に出れない期間は、お外に出たときの準備期間としてトレーニングをするのもおすすめです。分からないことは、獣医師さんやドッグトレーナーに相談してみてくださいね。