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【トレーナー監修】犬の吠え方にも種類がある?!吠える原因と対処法5選

「愛犬が吠えて困っている」「吠えている理由を知りたい」というお悩みは、ドッグトレーニングでよく耳にします。飼い主としては、なぜ愛犬が吠えているのか、その理由を知りたいですよね。

犬は人間のように言葉を話せませんが、その代わりに「吠える」ことで気持ちを伝えようとしています。よく犬が吠えることを「無駄吠え」と言いますが、実際は人間が勝手に「無駄」と判断しているだけで、どの犬にも吠えている理由があります。

今回の記事では代表的な5つの吠え「要求吠え」「警戒吠え」「興奮吠え」「ストレス吠え」「不安吠え」の意味、対処法について解説していきます。

また、夜に吠えたり、チャイムに吠えたりする理由は、以下の記事で詳しく扱っています。
こちらの記事も、是非確認してみてください。
【トレーナー監修】犬が夜吠えて困る!夜鳴きの原因と対策は?
【トレーナー監修】愛犬がチャイムに吠える理由・吠えないしつけ方は?

犬が要求吠えをしようとしている

①要求吠え

要求吠えとは、「ごはんちょうだい!」「遊ぼうよ!かまって!」など、犬が人間に何かをして欲しいときの吠えです。このとき犬は、「吠えれば自分の要求が通る」と思っています。そして、要求が達成された場合は、吠えるのをやめてくれます。

しかし、必ずしも愛犬の要求に応えることはできませんよね。愛犬の健康や、飼い主の生活のためにも、要求吠えを減らす必要があります。

要求吠えへのしつけトレーニングは?

犬は自分の要求を達成するために吠えています。そのため、犬の要求を満たしてあげれば、吠えることをやめてくれます。

要求吠えのトレーニングには、「無視をする」ことが重要です。
愛犬に「吠えても要求が通らないこと」を伝えるため、要求吠えには心を鬼にして徹底的に無視をします。

また吠え終わってしばらくして、愛犬が落ち着いたら、褒めてあげましょう。
静かにしているタイミングで褒めてあげると、「静かにしていれば褒めてもらえるんだ!」と愛犬が理解してくれます。このようなトレーニングでは時間がかかりますが、徐々に吠えが減って来ることが実感できると思います。

上記のようなトレーニングを実践してみて、数週間経っても効果がない場合は、トレーニングの進め方が間違っている可能性があります。その場合は、自分が実践している方法が適切かどうかを改めてチェックしてみたり、トレーニングのプロであるドッグトレーナーに相談してみましょう。

吠えに関するトレーニング・相談予約はこちらから
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②警戒吠え

チャイム音や掃除機の音、通行人に対して吠えることは、この「警戒吠え」にあたります。

警戒心を抱いて、吠えようとする柴犬

警戒吠えとは、チャイムや掃除機など、普段とは違う音に警戒して吠えてしまうことです。これは犬が人間と暮らす長い歴史のなかで、番犬の役割を果たしてきたことが影響しています。
そのため、現代になってもその習性が残っており、本能的に吠えてしまいます。

「警戒吠え」をするとき、犬は自分や飼い主さんにとっての危険を感じ、「危険を追い払いたい」と思っています。

またしばらくすればチャイム音や掃除機の音は止みます。タイミングによっては、犬は自分が吠えたことでチャイムが止んだと勘違いし、「自分が吠えれば、チャイムの音は追い払える」と勘違いし、毎回吠えてしまいます。

チャイム音に吠えている場合のトレーニング方法は、こちらの記事でもご紹介しています。
【トレーナー監修】愛犬がチャイムに吠える理由・吠えないしつけ方は?

警戒吠えへのしつけトレーニングは?

警戒吠えには、①吠える機会そのものをなくす、②警戒吠えしているものに慣れてもらう、の2種類の対策法があります。

①吠える機会そのものをなくす

  • チャイムの音を変えてみる
  • 掃除機をかけるときは、愛犬を別の部屋に移動させる
  • 散歩中は通行人に近づかない

このように、警戒吠えをする機会をなくしたり、遠ざけたりすることが効果的です。

また、家の外の通行人に警戒吠えをしている場合は、警戒吠えをしている対象を視覚的に見えなくするという方法もあります。例えば、窓ガラスが曇りガラスになるようなシートを貼ったり、レースカーテンを使ったりするなどは、手軽に実施できるためおすすめです。
しかし、愛犬が警戒吠えする原因を遠ざけることが難しい場合もあるかと思います。散歩中はどうしても通行人とすれ違ったり、家では掃除機をかける必要があると思います。

そこで「警戒吠えしているものに慣れてもらう」という対処法もあります。

②警戒吠えしているものに慣れてもらう

慣れるためのトレーニングをどのように行うべきかは、愛犬の性格や苦手なものによって変わってきます。

例えば通行人に警戒吠えをしてしまう場合は、以下のようなステップでトレーニングを行います。

  • まずは、人が通り過ぎるまでの間、おやつやだっこで気をそらし、吠えずにいてもらいます。
  • 吠えずに通行人が遠ざかるのを確認したら、すかさず褒めてあげましょう。

このようなトレーニングを実践することで、少しづつ「通行人には吠えなくてもいいんだ」ということに気付いてもらえます。

③興奮吠え

尻尾を振ったり、喜んだりしているのに吠えている場合は、「興奮吠え」の可能性が高いです。

興奮して、吠えそうになりながら走り出す犬

興奮吠えとは、犬が嬉しくなって興奮することで、犬自身が無意識のうちに吠えてしまうことです。特に幼い時期によく起こりますが、成犬になっても犬の性格によって興奮吠えが起こることがあります。

興奮吠えは、飼い主が帰宅したとき、大好きな人が家に遊びにきたときなどによく起こります。また、飼い主や来客の人が犬を撫でたり、更に興奮させたりすると、吠えるのがエスカレートしてしまうことがあります。

興奮吠えへのしつけトレーニングは?

興奮吠えには、飼い主が冷静に対処することが効果的です。
帰ってきたときに犬が駆け寄ってくれるのはとても嬉しいことですが、撫でたり、遊んだりするのはぐっと我慢して、愛犬が落ち着くまで目線をそらして無視をしましょう。
興奮させてしまうと、より吠えてしまいます。落ち着いてから褒めてあげましょう。

帰ってくるたびに興奮吠えをさせてしまうと、犬は興奮吠えが習慣になってしまいます。できるだけ吠えさせないように対処することが必要です。

また、犬が興奮する前に、「まて」や「ふせ」などのコマンドをさせることで、犬の気持ちを鎮めてあげることもできます。

それぞれのしつけ方法とおすすめのトレーナーは、こちらの記事でもご紹介しています。
【トレーナー監修】犬のまてのコツは?まての必要性や効果的なしつけ方法
【トレーナー監修】犬のふせのトレーニング方法は?ふせの必要性や効果的なしつけのコツ

④ストレス吠え

ストレスによって吠えてしまうことを、「ストレス吠え」といいます。

犬がストレスを感じてしまったことで、些細なことで吠えてしまう状態のことです。特に引っ越しや、飼い主さんの環境変化等にも、犬は敏感に反応します。そのため、犬自身の生活環境は大きな変化がなくても、ストレス吠えが起こることがあります。

ストレス吠えへのしつけトレーニングは?

ストレス吠えには、ストレスの原因を取り除いてあげたり、新しい環境に慣れてもらったりする事が必要です。吠えを抑えるためのトレーニングを行うと、かえってストレスになってしまうことがあるので、注意してください。

散歩を適切な時間、行ってあげるのも効果的です。犬種や犬の成長度合いによって、必要な運動量は変わってくるので、十分な散歩時間が取れているかを確認しましょう。
また、散歩に十分な時間がない、天気が悪いなどで散歩ができない場合は、家の中で遊んであげることでストレス発散をしてあげることができます。しつけトレーニングを受けることも運動になり、ストレス対処に繋がります。

⑤不安吠え

犬が不安を感じて吠えてしまう場合、「不安吠え」といいます。

サークル,サークル内のレイアウト, トイプードル

飼い主と離れてしまったことに不安を感じ、犬が吠えてしまうことなどがあげられます。お留守番中や、ペットホテルに預けたときに吠えてしまう場合などは、この不安吠えにあたります。

不安吠えへのしつけトレーニングは?

お留守番が苦手な場合は、お留守番に慣れてもらうようなトレーニングを実践しましょう。飼い主の工夫で、愛犬の不安が解消されるので、是非挑戦してみてください。

一方で「分離不安」と呼ばれる状態の場合は、無理にトレーニングをすることが逆効果になることもあります。お留守番をしているときに過度に暴れてしまう、その他の問題行動が一緒に起こっている場合は、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家への相談をおすすめします。

吠えている原因が分からないときの対処法

吠えは叱らず、静かになったら褒める

犬の5つの吠え「要求吠え」「警戒吠え」「興奮吠え」「ストレス吠え」「不安吠え」についてご紹介しました。一方、どの原因に当てはまるかわからず、どの対処法を実践すればよいか分からない場合もあると思います。その場合、吠えは叱らず、静かになったら褒めることを心掛けましょう。

豆柴

愛犬がいつまでも吠え続けるからといって、叱るのはNGです。

𠮟ること自体、犬にストレスを与える行動なのでなるべく避けるべきです。また、犬が吠えているときに叱ってしまうと、叱り方によっては、飼い主がリアクションをとったことになります。そうすると犬は「かまってもらえた!」と勘違いし、吠えがエスカレートしてしまう場合があります。

犬には「自分の行動で嬉しいことが起こると、その行動をとる頻度が増える」という習性があります。愛犬が落ち着いて静かになったら褒めてあげることで、静かに落ち着いていることが習慣化していきます。

その他のしつけに関するNG事例については、こちらの記事で解説しております。
【トレーナー監修】愛犬のしつけの注意点・NG例、よくある失敗例も

ドッグトレーナーに相談する

吠えている原因を知りたい場合は、ぜひドッグトレーナーに相談をしてみましょう。

特に自宅で吠えている場合は、自宅内で原因を探すことが必要です。自宅にドッグトレーナーを呼べない場合は、オンラインで相談してみるとよいでしょう。

吠えに関するトレーニング・相談予約はこちらから
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まとめ

今回は代表的な5つの吠え「要求吠え」「警戒吠え」「興奮吠え」「ストレス吠え」「不安吠え」について、対処方法やしつけ方、トレーニング方法をご紹介しました。
犬にとっての吠えは、自分の気持ちを伝える、大切なコミュニケーション手段のひとつ。「愛犬がどうして吠えているのか?」原因を探り、それぞれの原因に合ったしつけ・トレーニングをすることが大切です。

どんな時になぜ吠えているのか、ぜひ一番近くにいる飼い主さんが、その理由を見つけてあげてください。頭ごなしに叱るのではなく、愛犬の行動を褒めてあげるしつけで、信頼関係をアップさせましょう。
やり方が分からないときはぜひドッグトレーナーなどに相談してみてくださいね。