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【トレーナー監修】犬が散歩中にリードを噛む5つの理由と対処法とは?
愛犬がお散歩中にリードを噛んでしまい、困った経験はありませんか?愛犬が散歩中にリードを噛むと、飼い主を引っ張りながら歩くことになり、思うように散歩ができなくなります。また、最悪の場合リードが切れてしまうこともあり、とても危険です。
犬がリードを噛む理由を理解し、それに適切に対処することが必要です。
今回の記事では、犬が散歩中にリードを噛む5つの理由と、対象法についてご紹介していきます。
散歩中にリードを噛む理由は動画でもご紹介しています。合わせてご確認ください。
①飼い主と遊んでいると思っている
飼い主との引っ張りっこを楽しんでいる場合です。犬がリードを噛んで引っ張り、飼い主が引っ張って抑制、犬が引っ張り返すといった形で、引っ張りっこ遊びを楽しんでいます。犬は本能的に引っ張りっこが大好き。よくおもちゃやタオルなどで引っ張りっこ遊びをするケースがありますが、この場合は、リードを遊び道具と認識してしまっています。
飼い主と遊んでいると思っているときの対処法
リードは遊び道具ではなく、噛んで引っ張ってはいけないものだということを理解させましょう。
まず、お散歩に出かける前に、興奮していないか確認をします。犬が興奮している場合は収まるまでじっと動かないようにします。犬が落ち着いてきたらリードを付けます。落ち着いてリードを噛まずにいればお散歩に行ける、ということを教えます。
②興奮している
お散歩で外に出られて、嬉しさのあまり興奮してリードを噛んでしまう場合です。
リードを噛んで飼い主と引っ張り合いをしているうちに、楽しくてさらに興奮し、徐々にエスカレートしてしまうことがよくあります。
興奮しているときの対処法
基本的には①の飼い主と遊んでいると思っているときと同じ対処法です。また、お散歩前に軽く運動させるなど、犬の興奮を事前に抑えることも効果的です。あまりにも興奮している場合は、すぐに散歩に出ずに、興奮が収まるまで待ちます。
この時犬は、楽しくて仕方がないのでリードを噛んでいます。犬には悪気はないため、叱るのはNGです。
また、「興奮が収まればお散歩に連れて行ってくれる」とすぐには理解できないため、繰り返しトレーニングを行いましょう。
③ストレスが溜まっている
ストレスが溜まっており、ストレス発散をするためにリードを噛む場合です。
犬のストレスの理由は、
- 飼い主が構ってあげられていない
- 飼い主から強く叱られるなど、厳しいしつけ方を受けている
- 運動不足
など、ご家庭の事情や環境により様々です。
ストレスが溜まっているときの対処法
犬がストレスを感じている場合は、日常生活でのストレスを軽減させてあげましょう。飼い主さんがたくさんコミュニケーションをとってあげる、散歩の時間を増やすなどが考えられます。もちろん、強く叱るなど厳しいしつけ方はNGです。
しかし、ストレスの原因を見極めるのは非常に大変です。また、ストレスが溜まってリードを噛んでいる場合は、リードだけでなく、他の人や犬を噛んでしまう危険性があります。ストレスが溜まると、噛むだけでなく他の問題行動にも繋がるケースもあります。
こちらは、生活環境の変化によりストレスが溜まり、急に粗相をし始めた飼い主さんのケースです。
→ 飼い主さまインタビュー(トイレの相談)/トイプードル
ストレスの原因が分からずお困りの時は、犬のしつけのプロであるドッグトレーナーに相談するのもおすすめです。
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④散歩に慣れていない
お散歩にまだ慣れていない子犬が、リードを噛む場合です。
お散歩に慣れていないので、当然リードをつけられることにも慣れていません。リードという新しく目に入ったものが気になって興味本位で噛んでしまいます。
散歩に慣れていない時の対処法
ゆっくりと散歩に慣れさせてあげましょう。散歩の回数を増やす、散歩の時間を延ばすなどします。
子犬の時期は、まだまだ外の世界に慣れていません。無理に長距離の散歩をしてしまうと、恐怖心からお散歩自体が嫌いになってしまう可能性があります。初めから長距離の散歩はせず、短い距離から慣らしていきましょう。
⑤歯の生え替わりで口の中がかゆい、違和感がある
子犬、特に生後4ヶ月〜半年頃によく見られます。乳歯の生え始めや、永久歯の生え変わりなどの、口の中の違和感からリードを噛んでしまっています。この時、子犬はリードだけではなく他のものも噛みたがる傾向にあります。お口の中を確認することで、歯の生え変わりがリードを噛んでいる理由かどうか判断することができます。
歯の生え替わりで口の中がかゆい、違和感があるときの対処法
歯の生え変わりが理由の場合、子犬の成長過程にあることですので、基本的には仕方のないことです。
このような場合、噛んで遊べるおもちゃ等を用意してあげるとよいでしょう。
また、歯の生え変わりによる噛み癖は、甘噛みの理由のひとつです。犬にはそもそも噛む習性があり、嚙みつくこと自体は問題ではありません。しかし甘噛みに対して上手にトレーニングできないと、それがエスカレートして人に怪我をさせてしまうこともあります。
甘噛みについてはこちらの記事で理由と対策について解説していますので、ぜひご確認ください。
→【トレーナー監修】愛犬の噛み癖は早めに直そう!甘噛みの理由やしつけ方法を解説
その他の対処法
原因が分からない、対処法を試しても噛み癖が直らない場合には、これらを試してみてください。
リードを短く持ち、プラプラさせない
リードを短く持つことで、犬が噛みつく隙をなくすことができます。
リードを首輪からハーネスタイプに変える
首輪ではなく体につけるハーネスタイプを使用することもおすすめです。
犬の口からリードまでの距離が物理的に長くなるため、リードを噛みづらくなります。また、ハーネスタイプは、首輪よりも愛犬の動きを抑制しやすいため、リードを噛ませないようにコントロールできるようになります。
リードにいたずら防止のスプレーを吹きかけておく
リードに、いたずら防止のスプレーをあらかじめ吹きかけておきます。
犬はリードに噛みつくこと自体を嫌がるようになり、噛み癖が改善されていきます。
リードから気をそらす
興味本位や興奮しすぎでリードを噛んでしまう場合、リードから気をそらすことでリードを噛むのを防ぐことができます。散歩中におもちゃやおやつを持ち歩いて、リードを噛みそうになったらそれらを与えることで、リードから気をそらすことができます。
リードを噛みそうになったら「まて」や「おすわり」で抑止する
リードを噛みそうになった時に「まて」や「おすわり」をさせることで、リードを噛まずに済むことがあります。また、興奮して動きまわってしまう犬に対しては、「ふせ」をさせることで興奮を抑えることができます。
「ふせ」や「おすわり」は、犬を落ち着かせるときに使えるコマンドです。具体的な方法についてはこちらの記事で解説をしています。
→ 【トレーナー監修】犬のおすわりのコツは?おすわりはトレーニングの基本!
→ 【トレーナー監修】犬のまてのコツは?まての必要性や効果的なしつけ方法
→ 【トレーナー監修】犬のふせのトレーニング方法は?ふせの必要性や効果的なしつけのコツ
トレーニングの進め方が分からずお困りの時は、犬のしつけのプロであるドッグトレーナーに相談するのもおすすめです。
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まとめ
今回は犬が散歩中にリードを噛む5つの理由と対処法についてご紹介しました。
犬がリードを噛むのには必ず理由があります。
「愛犬がどうして噛むのか?」理由を探り、それぞれの理由にあったしつけをすることが大切です。また、頭ごなしに叱るのではなく、愛犬の行動を褒めてあげるしつけで、信頼関係をアップさせましょう。
やり方が分からないときはぜひドッグトレーナーさんなどに相談してみてくださいね。