お迎え後、愛犬と楽しい生活を送るためには一定のしつけやトレーニングが必要です。なかでも「おいで」は基本のしつけとして、愛犬にしっかりと覚えておいてもらいたいもの。

今回の記事では、「おいで」の重要性から、「おいで」のトレーニング方法についてご紹介いたします。

おいではコマンドのひとつ

「おいで」はコマンドのひとつです。コマンドとは、愛犬に特定の行動をしてほしいときに使う合図のことです。

その他の基本的なコマンドとして、これらがあり、今回は「おいで」について紹介します。

• ハウス
• おいで
• おすわり
• まて
• ふせ
• おて
  etc

トレーニング方法に悩んだときは、犬のしつけのプロである、ドッグトレーナーに相談するのがおすすめです。トレーニング予約・相談はこちらからできます。
→「おすすめのドッグトレーナー」

おいで」以外のコマンドは他のコラムでも案内しています。ぜひチェックしてみてくださいね！

おいでを覚える目的

なぜ犬に「おいで」を覚えてもらう必要があるのでしょうか。

①事故を未然に防ぐ

おいでができるようになると、日常生活でのマナーや安全性を高め、事故を未然に防ぐことができます。

例えば散歩中にリードが外れてしまったときや、危険な場所に走り出してしまったときに使います。また、ドッグラン等でお友達を追いかけたり、追いかけられて怖がっている愛犬を助けるときなどにもおいでを使用します。

他にも、散歩中立ち止まってしまいなかなか歩かないときや、家の中で行ってほしくない場所（台所や寝室など）に行くことも防げます。

②他のトレーニングの基本となる

トレーニングの基本になるコマンドには、「おいで」の他にも「おすわり」や「まて」などがあります。このような基本的なトレーニングは、飼い主さんと一緒に暮らしていくためや、他のワンちゃんが集まるイベントに連れて行く時のために、トレーニングをしておきたいものです。

トレーニングの基本になる「おいで」がきちんとできることで、他のトレーニングもスムーズに行えるようになります。

おいでを覚える時期

犬種や犬の性格によって差がありますが、生後３～４ヶ月くらいからトレーニングを開始するのがおすすめです。
基本的なトレーニング なので、決まった順番はありませんが、アイコンタクトがとれるようになったら早めに始めるといいでしょう。

トレーニングを覚える時期や 順番については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

「おいで」のトレーニング、うまくできない理由は？

犬に「おいで」を教えても、うまくいかないこともあると思います。
ここでは改めて 犬のおいでのトレーニングがうまくいかない理由や、犬が来てくれない理由について説明します。

①嫌なことをされた経験がある

「おいで」と言われて素直に飼い主さんのところに言った結果、動物病院に連れて行かれたり、爪を切る等の嫌な経験をしたことで、「おいで」をするのが嫌になってしまうことがあります。

この場合、愛犬に 改めて「おいで」をするといいことがあるということを、理解してもらう必要があります。これから紹介する、おいでのトレーニングをやってみましょう。徐々に「おいで」と、おやつがもらえたいい経験が結びついてくると思います。

②多様な「おいで」で、混乱している

「おいで」ができる日とできない日がある場合は、これが原因の可能性が高いです。

例えば家族の中で「おいで」「〇〇ちゃん、おいでー」「来い」等と言い方が異なる場合、混乱して来てくれないことがあります。家族で呼び方を統一し、犬にどういうコマンドかを理解してもらう必要があります。 

③正しい「おいで」が理解できていない

正しいおいでを、理解できていない場合もあります。 しっかりとしたトレーニングをしていない場合や、 トレーニングを途中でやめてしまった場合などによく見られます。
「おいで」には反応するけれど、飼い主さんの足元まで来てくれないなどの原因は、「おいで」を正しく理解できていないことにあります。

改めて トレーニングを行い、正しい「おいで」を理解してもらいましょう。

④耳が悪い・体調が悪い

ある日突然できなくなった場合や、トレーニングなどが全く効果がない場合 、短期的に体調が悪かったり、耳がうまく聞こえていない場合があります。

気になる症状がある場合は、動物病院や獣医さんにご相談ください。

おいでのトレーニング方法

ここからは、おいでのトレーニングをする際の、やり方についてお伝えしていきます 。

①屋内の静かな場所で、愛犬から少し離れたところで待つ

うるさい部屋の中では、犬が飼い主さんの声をうまく聞き取れない場合があります。そのため、テレビや 音楽などは消した状態でトレーニングをしましょう。

犬から数歩遠ざかり、 おやつを手に持って準備をします。

②「おいで」と呼びかける

愛犬の鼻の高さにおやつを持ち、「おいで」と呼びかけます。この時、「おいで」と何度も繰り返すのではなく、一度だけ「おいで」とはっきりコマンドを言いましょう。

③愛犬が近づいてきたら、褒めておやつをあげる

呼びかけに反応して、愛犬が近づいてきたらおやつをあげましょう。

もし途中で止まってしまったり、 飼い主さんを通り過ぎてしまった場合は、 しばらく（数秒程度）動かずに待ちましょう。それでも来ない場合は、改めて「おいで」と声をかけましょう。

④屋内でできるようになったら、刺激のある屋外で練習

家の中で「おいで」のトレーニングをした後は、屋外で「おいで」のトレーニングをしてみましょう。お散歩中に、 愛犬が少し飼い主さんと遠ざかった際に、「おいで」と伝えてみましょう。

「おいで」は、愛犬を危険から遠ざけるときに使います。刺激の多い屋外でもできるようになることこそ、「おいで」のトレーニングのゴールです。

刺激の多い中ではなかなかうまくできませんが、 諦めずに根気強く 続けてみましょう。

おいでのトレーニングのポイント

ここでは「おいで」のトレーニングをするうえでの、ポイントについて紹介していきます。

①トレーニングは、アイコンタクトができるようになってから

「名前を呼んだら飼い主の顔を見る」ということがまだできていないようであれば、そちらの練習から入ることもおすすめです。
トレーニングがうまくいかない時、犬がおやつに気づいていないことがあります。名前を呼び目を合わせることができれば、自然とおやつに気づくことができます。

②はっきりとした声で「おいで」と言う

「おいでよ～」「おいでってば」など曖昧に言うと愛犬は混乱します。はっきりと大きな声で1回で伝えましょう。
また家族の中で、「おいで」「来い」等、言い方に違いがないかも 確認をしておきましょう。

③トレーニングは短時間で行う

5分～10分程度を目安に、トレーニングをしましょう。特に子犬の集中力は短いです。短い時間のトレーニングを繰り返すことで、トレーニングが定着していきます。

「おいで」の呼びかけになかなか応えない時は、犬があまり集中できていない可能性があります。少し時間を置いたり、場所を変えたりして再チャレンジしてみましょう。

④叱るのはNG

犬のトレーニングは、「犬が飼い主の指示に従うことにメリットがある 」と感じることがとても重要です。そのため、犬にとってもメリットであるおやつを使って、犬を誘導していきます。
トレーニングができないからと言って、叱ってしまうとその構造が崩れてしまい、 犬がますます 言うことを聞かなくなってしまいます 。トレーニングが上手くできなくても、回数を重ね、根気強くトレーニングをしていきましょう。

もしトレーニングが上手くできない場合は、その原因をドッグトレーナーと一緒に考えるのもおすすめです。トレーニング予約・相談はこちらからできます。
→おいでトレーニング｜おすすめドッグトレーナー

まとめ

子犬の性格、飼われている環境によって子犬のしつけの順番は変わってきます。

また、しつけを早くしなきゃ！と焦る前にまずは、まずは信頼関係をつくっておいてくださいね。トレーニングのステップは目安なので、子犬それぞれの特徴に合わせたしつけをすること。
叱ったりせず、たくさん褒めながらしつけをしてあげましょう。